暮らしを整えるヒント
相手の気持ちが分からない時の聞き方|決めつけずに話を聞くコツ
相手の気持ちが分からない時は、表情や短い返事だけで結論を出さず、本人の言葉を聞くところから始めます。すぐに励ますより、「今は聞いてほしい?一緒に考えたい?」と希望を確かめるほうが、求められている関わり方を選べます。
目次 6項目
表情からの想像と、本人が話したことを分ける
口数が少ない人を見て、「怒っている」「自分に不満がある」と感じることがあります。ただ、そこにあるのは自分の想像で、相手がまだ話していない事情もあります。機嫌を当てようとするより、話せる状況を作って確かめるほうが、思い込みを重ねずに済みます。
「怒っているんでしょう」と答えを含めて尋ねると、相手は否定や説明から始めなくてはなりません。「さっきから静かだけれど、今は一人で過ごしたい?」なら、こちらが見た様子と、確認したい希望を分けて伝えられます。
良い縁を育てる聞き方は、気持ちを言い当てることではありません。何を言われたら助かるか、どこまで話したいかを相手にも選んでもらうことです。親しい関係でも、その日の希望まで同じとは限りません。
助言を出す前に、話の終わりまで待つ
相談が始まると、役に立ちたくて解決策を急ぐことがあります。まずは相手が話している途中で、自分の経験談へ切り替えないようにします。似た経験があっても、相手が困っている点は違うかもしれません。
一区切りついたら、「予定を変えられたことより、先に相談がなかったのが困ったんだね」と、自分が受け取った内容を短く返す方法があります。「そう」でも「そこよりも」でも返せる形にすると、聞き違いを直せます。
助言が必要か迷う時は、「今は話を聞くほうがいい?何か案を出してもいい?」と尋ねます。聞いてほしいと言われたら、結論を用意しなくても構いません。相手の話に出てきた出来事について、分からなかった部分を穏やかに聞き返します。
話さない自由と、自分の聞ける範囲を残す
気持ちを聞くことは、秘密をすべて教えてもらうことではありません。「今は話したくない」と言われたら、理由をさらに探らず、「話したくなったら教えてね」で終えられます。聞き出すことを関係の深さの証明にしないようにしましょう。
自分に余裕がない時は、長く聞けるふりをしなくて大丈夫です。「今日は十分に時間を取れないので、明日の夕方でもいい?」と伝える例があります。その場で引き受けて途中からいら立つより、聞ける時間を先に共有するほうが誠実です。
相手の話を受け止めることと、すべての意見に同意することも別です。違う考えがあるなら、話の内容を確かめた後で「その点については、私はこう考えている」と、自分の意見として伝えます。
相談・短い返事・意見の違いへの向き合い方
悩みを打ち明けられた時
「そんなの気にしなくていい」と片付ける前に、何が一番引っかかっているか聞きます。励まそうとした言葉でも、本人が困っていることを小さく扱ってしまう場合があります。「その後、どうしたかった?」と本人の希望へ話を戻すこともできます。
メッセージの返事が短い時
文字数だけを親しさの判定に使わず、今確認が必要な用事があるかを考えます。予定の返答だけ必要なら、「土曜の集合時間はこれで大丈夫?」と要件を絞ります。気持ちが気になる場合も、長い推測を書き送らず、話せる時を尋ねるところから始めましょう。
自分と違う意見が出た時
反論を準備する前に、「どの点を一番大事にしている?」と聞く例があります。同じ予定について話していても、費用を気にする人と、時間を気にする人では答えが違います。賛否だけで話すより、理由が分かると調整できる部分が見つかります。
次の会話では、確かめるための間を取る
相手が話し終わったら、すぐ自分の話を重ねず、受け取った内容が合っているか返してみます。相手から訂正があれば、それを失敗と捉えず聞き直します。「分かったつもり」を直せる会話を続けることが、本人の希望に沿った支え方につながります。
今日試せること
- 次に相談を受けた時、助言の前にどんな聞き方を望むか尋ねる
- 相手の言葉を短く言い直し、受け取り方が合っているか確かめる